要望どおり作ったのに

お客さんの要望に合わせてロボットを作る仕事をしているわけですが、要望通りに作れば良いかというとそうでもない、という話。


以前、とある会社の経理担当者向けにサンプルロボットを作ることになったときのこと。

やることとしては、1つのドキュメント(Excel)に書いてある内容を複数のドキュメントに転記してPDFファイルとしてそれぞれ出力する、といったRPAでよくあるパターンの処理です。

納品書、物品受領書、請求書…といったドキュメントを作るわけですが、要望はこれだけなのです。


実際は考慮すべきことはあって、例えば1枚のドキュメントに記載できる品数がフォーマットの都合上決まっているので、その上限を超えた場合は新たに新しいシートを作ってから転記処理を続行しなければならない、などですね。


サンプルなので正常系だけ。3日足らずで作り終えてお客さんにロボットを見せに行きました。


要望通りのものは作ったので、お客さんのリアクションに期待していたのですが、

ロボットの動くところを見せてもリアクションが薄い…


前述した品数オーバーの件。実装はしていたのですが、そんな細かいことお客さんにアピールしても「ああそう」で終わりそうだったので特に触れず。


まぁ冷静になって考えてみれば、「要望通り」なのでお客さんにとっては「当たり前」のものができたに過ぎないのです。


サンプルロボットの動きを見て、それを叩き台にして議論が活性化したこと

それはそれで非常によかったと思っています。


が、どこか寂しいw


そうだよな、所詮サンプルだから叩き台なんだよな…と自分で自分を納得させながらミーティングしてたのを覚えていますw


この経験から、エンジニアとしてエキサイティングしたいのなら、客の要望を超えた「ちょっとしたサプライズ」を盛り込むと良いと思いました。僕の場合、そうしないとこの仕事はやってられませんw


見落としていた部分、処理を盛り込んだロボットを先行して見せることによって築かれる信頼感は確実にあると思います。


ただし、「ちょっとしたサプライズ」が客の見当違いのものだと逆効果になってしまいます。当然ですが、客の求めるものの範疇で盛り込まないとダメです。


その精度を上げるには、やはり要件ヒアリングのスキルを磨いたり、客の業界・業務を事前知識として蓄えておくこと、しかないかなと思います。


まだまだ僕もしゅぎゃうが足りませんな。。。w

いろはまるのしごと

IT×業務効率化・自動化にしたたかに燃えるうさぎです。

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