分かってもらえないRPA

RPAがだいぶ世間に認知されてきて、どの会社もRPAがだいたいどんな技術なのか知ってる状況にな…

ってないですw


2019年2月現在、僕らエンジニアが思っているほど、RPAは世間に浸透してないと考えて間違いないでしょう。


「働き方改革」というワードがトレンドになっていても、それは単純に「残業時間減らそう」という話で終わっていて、無理やり定時退社をゴリ押しする会社もあるような有様です。


社内のリソース不足により「業務自動化」「業務効率化」を考える余裕もないし、それを解決する手段を調べる暇もないのが実情のようです。


先日、RPAを知らないし関心もあるかどうか分からない企業と打ち合わせする機会がありました。


なぜそんな会社と話をすることになったかというと、とある会社の社長がRPAのことを知っていて、自社にロボットを導入して運用しており、「同業者ならRPAは需要あるよ!」と確信したようで、同業他社で社長同士の繋がりがあった会社を紹介してくれたのです。


若干スリリングな打ち合わせではありましたが、絶対貴重な機会なので楽しみにしてました。


新規の会社との打ち合わせでは、「RPAとは?」みたいなところから説明し、今まで開発したロボットの動作を動画で見てもらいイメージを掴んでもらっています。

その日もいつもの流れで進めていきました。


で、自動化・効率化したい業務をヒアリングするわけですが、ここではなるべく相手に話をしてもらって、話しながら頭を整理してもらう流れを作っています。

この段階では、RPAでできることを念頭に置いた上で話をしてもらうのが前提なのですが、RPAと相性の良い業務を都合よく教えてくれるとは限らず、「それシステム化すべきやん」みたいな話をされることもあります。


打ち合わせで印象的だったのは、

RPAを導入することと、既存システムの機能追加、何が違うの?

と聞かれたことです。

むぅ… って感じですねw


システムへの機能追加で解決する業務なのであれば、機能追加で解決したほうがスマートです。

RPAを無理に導入することで運用が混乱することは絶対避けたいので、あえてRPAを入れる理由はありません。


既存のシステムが完成度も高く、機能的にも充実しており、(多少面倒ではあっても)一応システムで何でも管理できてしまうような状況の下でRPAを導入するとした場合、RPAが入り込む余地があるのか。


余地があるとしたら、システム間の連携が絡む業務が考えられます。複数の業務管理システムを導入している会社も多いので、そのつなぎ合わせをRPAで行なう。


あとは、システムが絡まない業務。Excel編集、メール収集、Webからの情報収集、紙媒体から文字データ抽出(OCR)、その他ローカルで完結する業務ですね。


RPAがトレンドになっている今、ついついやってしまいがちな「RPAじゃなくてもいいけどRPAでやっちゃえ」で提案するのは、結果的に自分たちの首を絞めることになるので、そこは冷静に判断したいと思っています。


あともう一つ印象的だったこととして、RPAの説明をしたのに

RPAでできない業務をRPAで解決できないかと相談されましたw


例えば、人材紹介会社でスカウトメールを自動作成してほしいという依頼があったとします。

そのスカウトメールをどうやって作るか。マッチング率を上げるための様々なテクニックがあると思いますが、そのテクニックをロジックに落とし込み、うんぬん…

完全にRPAの範疇を超えています。AIです。


こういった相談を回避するためには、

・RPAでできる範疇で自動化業務をリストアップしてもらえるよう、事前ヒアリングシートを工夫する

・RPAの概要説明で、事例をいっぱい出す

といったアシストが必要かなと思います。

後者は、個人的には「いちばんやさしいRPAの教本」に載っている「RPAで自動化できる業務の例」の表が良いですね。


RPAの認知度はまだまだ低いです。

知らない会社相手にRPAをどう説明して理解してもらうか。RPAとの相性の良い業務をいかにして抽出するか。

客任せでなくこっちからリードしないとうまくいかないですね。打ち合わせから日々学んでますw



いろはまるのしごと

IT×業務効率化・自動化にしたたかに燃えるうさぎです。

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